72年リリースのジャズ・ロック・プログレの単発の名作。クリムゾンの影響を持ち、クリムゾンの畳み掛ける攻撃的な部分に、サックスを始め、トランペット、フルート、クラリネットら2人のプレイヤーによる管楽器をよりフィーチャーしたようなぶ厚いサウンドで、ギターはロバート・フリップをも思わせる激しさで弾き込まれ、妖しいシンセや哀愁のファゴットも効果的に織り込まれる。特筆はクラシカルなオルガンやイアン・マクドナルドのようなフルートを配した叙情的なヴォーカル・パートで、それらは正に初期クリムゾン。シカゴ・ブラス・ロックへ寄る所もあるものの、フランケンシュタインを題材にした無声映画からインスピレーションを得た1曲目から英国やヨーロッパを感じさせるプログレッシヴ性と詩情を十分味わえる力作となっている。オフィシャル初CD化。デジパック&リマスター。 USA |